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2014.09.24

車のボディにセメント付着…そこで”サンポール”

先日家族と買い物に出かけたとき、駐車場で車の助手席側側面にセメントが付着しているを発見しました。

米粒大から小指大位まで、10数箇所…

 

工事中の場所を通過した覚えはないのですが、いずれにしてもセメントは完全に乾いて塗料に付着しています。 このままではセメント成分で塗膜が侵食されますし、なにより無理に削ったりすると塗料が剥がれる恐れがあります。 なので薬品を使ってセメントの付着を弱くして塗装から剥がすことにしました。

 

薬品といっても使用するのは酸性洗浄剤の代表格「サンポール」

200円以下で購入できるトイレ洗浄剤です。

 

セメントは砂とモルタルを配合して作りますがこのときに硬化剤となっているのは“炭酸カルシウム”。 炭酸カルシウムは強酸である塩酸とよく反応し、炭酸が塩酸と置き換わって、“塩化カルシウム”になります。 今回はこの性質(反応)を利用して、塗料に付着している炭酸カルシウムを溶かしてセメントを除去します。

 

塩酸であればサンポールである必要はありませんが、塩酸自体は劇薬指定なのでそう簡単に手に入りません。 ドラックストアで普通に手に入るのは、7-8%に希釈されたサンポールが一番簡単です。

 

ここで、「塗料に塩酸をぶっ掛けて大丈夫なのか??」という疑問をもたれる方もしらっしゃるかと思います。

自動車の塗料は野外で使用することを想定していますので、酸性雨に対する耐性も備えています。 短時間であれば酸に対する耐性を発揮するので今回のようなセメント除去の時間くらいであればそれほどリスクにはならないでしょう。 なによりサンポールは煙がもうもうと立ち上がる濃塩酸ではなくて、希釈塩酸なのでそのあたりも安心材料。

 

ただ、塩酸が垂れてボディの下に回り込んだりしてそのままにしていると、今度は地金がむき出しているところから腐食が始まるので、使い終わった後は大量の水で洗い流す必要があります。

 

ここで注意すべきは、この手の「混ぜるな危険」系のトイレ洗浄剤・パイプ洗浄剤であれば何でも良いというわけではありません。 まかり間違って塩基系洗浄剤使用するのは絶対厳禁です。

カルシウムがアルカリ性なのに強アルカリ溶液である塩基系洗浄剤は反応が進みません。 逆にアルカリ溶液は塗料をいためる恐れがあります。

 

警告:ここまで読んで酸性洗浄剤? 塩基系?? と思われた方はこの作業はしないほうが良いです。

劇薬指定でないにしても、扱いを間違えると怪我の恐れがある薬品ですので危険な作業である事には変わりありません。 また塗料が酸性に耐性があるといっても無敵というわけではないので、無理解のままの作業は雑な作業となり失敗の元です。 ディーラーにお願いして作業していただくのがより確実と思います。

 

では作業開始、早速サンポールをセメントに垂らしてみます。

 

反応が始まって、炭酸の泡を吹き出します。

ただ…垂直面に付着したセメントなので、サンポールが下に流れてしまいます。

これではチビチビ垂らしていく必要があり、効率的ではありません。

 

なので、ビニールテープでポケットを作ります。

 

これでサンポールを溜めるポケットが出来ました。

これにサンポールを流し込みます。

 

溶液が流れずいい感じです。

ただ、含有している塩酸量が少ないので数分に一度中身を入れ替える必要があります。 それでもチビチビ垂らすよりも楽チンです。

 

写真のものは1cm程度のセメントですが、大体20分くらい反応させてから割り箸(竹ヘラでもOK)で表面に付着した塩化カルシウムや、炭酸カルシウムが溶けてもろくなったセメント(砂)を擦って除去します。 割り箸を使用するのは、ドライバーなどの金属で擦ると勢い余って塗料を傷つけるのを防ぐのと、あくまで炭酸カルシウムが溶けて脆くなったセメントを削るのが目的なので、セメントで削れる適度な硬さが必要なためです。

ある程度削ると、炭酸カルシウム成分がまだ残っているところはセメントとしての強度を持っていますので、削ろうと擦っても割り箸が削れて来ます。

そこでサンポールを再度垂らして、割り箸で擦って…という作業を繰り返します。 そのうちセメントが薄くなって、塗料に付着する力が弱まってくるとポロン・・・とセメントが取れます。

 

セメントが取れた後は多少塗料に後が付いたり割り箸で擦った時に擦り傷が付いたりしますが、コンパウンドで馴らすと元通りになると思います。

多少忍耐が必要な事、作業の出来る人出来ない人を選ぶ作業ですが、割と綺麗に車のボディに付いたセメントを除去できますので、やってみようという方はお試しあれ。(作業は自己責任で…ね)

 

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